同業者同士が決済現場で不穏な空気を醸す理由

不動産仲介が売り主と買い主で別々のことはよくある。

同業者同士で仲がいいことも多い。決済の現場は、売り主は代金を得るし、買い主は求めていた不動産を手に入れる。仲介は両方とも報酬が入る。華のあるウィンウィンな場所だからだ。

けれども、例外的に同業者同士が不穏な空気を醸すことがある。お客さんをほっといてだ。

資本主義の世界は、弱肉強食。

なめられるとやられるのである。

もっとも、「やられる」といっても、決して潰されるとかではない。

自分の仕事ではない仕事を押し付けられるのだ。

ベテランの仲介は、こういう事をよく経験しているのか、余計な仕事が押し付けられそうと感じると、かなり不快感を示す。場合によっては烈火のように怒る。そして場は凍りつく。

なめられたら、はじめは小さな押しつけだったのが、どんどんエスカレートしてしまう。

なめられたら、大変なのである。

司法書士の世界でも売り主と買い主が別々の司法書士を立てて決済するということがある。

MEMO
阪神間では珍しくない形態の決済で、通称「わかれ」「京都方式」といわれる。売り主(義務者)代理人と買い主(権利者)の代理人が共同で申請するタイプや、義務者代理人から権利者代理人に復代理権を授与して単独で申請してもらうタイプがある。

この場合にもなめられると、仕事を押し付けられる。

売り側から申請書を渡され、住所変更登記の申請をさせられたりだ。(買い側が書面による共同代理申請なら問題ないけれど、復代理によるオンライン申請する予定ならば、困ったことになる)

こういうことがあるので、司法書士や不動産仲介に限らず、同業者とは、仲良しでもよいが、なめられてはいけない。スキを見せてはいけないのだ。